60代からの階段の膝痛対策|行政書士が教える膝の負担を20%減らす3つの秘訣
階段の膝の痛みを軽くする3つの対策|自宅でできるトレーニングと生活の工夫
70代のAさんは、散歩が日課の元気な方です。ところが、駅の階段や自宅の段差を上り下りするたびに「膝がズキッと痛む」と感じるようになりました。「年のせいだから仕方ない」と思っていたAさんですが、実は階段での膝の痛みには明確な原因があり、日常の小さな工夫で和らげることが期待できます。同じような経験をされている方も多いのではないでしょうか。この記事では、その理由と自宅でできる対策をわかりやすくお伝えします。
なぜ階段で膝が痛くなるのか?原因を知ろう

階段を上るとき、膝にかかる負荷は体重の約3〜4倍になると言われています。平地を歩くときより格段に大きな力が膝関節にかかるため、軟骨や周辺の筋肉・靭帯への負担も増します。
特にシニアの方に多い原因として、以下が挙げられます。
- 大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)の衰え:この筋肉が弱くなると、膝を安定させる力が落ち、関節に直接ダメージが集中しやすくなります。
- 膝軟骨のすり減り:加齢とともに軟骨が薄くなり、骨同士がこすれやすくなります。これが変形性膝関節症の一因と言われています。
- 体の水分量の低下:関節液が減ると、関節のクッション機能が低下しやすくなります。
- 筋肉の柔軟性の低下:ストレッチ不足で筋肉が硬くなると、膝への衝撃が分散されにくくなります。
「痛いのを我慢して動いていればそのうち治る」というわけにはいかないことが多いので、原因を理解した上で無理のない対策を続けることが大切です。
この記事のポイント
- 階段では膝に体重の約3〜4倍の負荷がかかり、シニアの方ほど痛みが出やすい理由がある
- 太ももの筋肉を鍛えるなど、自宅でできる具体的な対策で膝の負担を減らすことが期待できる
- 日常生活の小道具(サポーターや手すりの活用など)を上手に使うことで、膝への負担を分散できる
自宅でできる!膝を守る簡単なトレーニング

膝の痛みを和らげるために最も効果的と言われているのが、大腿四頭筋を鍛える運動です。難しい動きは一切なく、椅子に座ったままできるものもあります。
以下の3つの運動を、無理のない範囲で毎日続けてみてください。痛みが強い日は無理をせず、休むことも大切です。
- 椅子に座って足上げ(レッグレイズ):椅子に深く腰かけ、片足をゆっくり水平まで上げて5秒キープ。左右10回ずつが目安です。
- かかと上げ(カーフレイズ):立ったまま、机や壁に手を添えてゆっくりかかとを上げ下げします。ふくらはぎも鍛えられ、血流改善が期待されています。
- ももの裏のストレッチ:椅子に座り、片足を伸ばしてゆっくり前傾。ハムストリングスを30秒ほど伸ばすと、膝周りの柔軟性アップが期待されています。
「運動なんて久しぶりで自信がない」という方も、まずは椅子に座ったままできる足上げから始めるだけで十分です。続けることが一番の近道ですよ。
また、運動前後にコップ一杯の水を飲む習慣をつけると、関節液の維持にもつながると言われています。
階段の上り下りを楽にする生活の工夫

| 対策の種類 | 具体的な方法 | ポイント・注意点 |
|---|---|---|
| 手すりを使う | 上るときも下りるときも必ず手すりをつかむ | 手すりを使うことで膝への負荷が約20〜30%軽減されると言われています |
| 膝サポーターの着用 | 薬局で購入できる市販品を活用 | 関節を温めながら安定させる効果が期待されています。きつすぎないサイズを選ぶこと |
| 靴の見直し | クッション性の高いウォーキングシューズに替える | かかとがすり減った靴は膝への衝撃を増やします。定期的に確認を |
| 階段の上り方を変える | 「痛くない足から上り、痛い足から下りる」を意識する | リハビリの基本とされている動き方です |
| 体重管理 | 1〜2kgの減量でも膝への負担が軽くなると言われています | 急激なダイエットは逆効果。食事内容の見直しを医師に相談するのがおすすめです |
「サポーターをつけるのは恥ずかしい」と感じる方もいるかもしれませんね。でも最近は目立ちにくいデザインのものも多く、薬局のスタッフに相談しながら選べますよ。
こんな方は、ぜひ今日から試してみてください

- ✅ 階段を上るたびに膝の前側や内側に痛みを感じる方
- ✅ 朝起きて最初の一歩に違和感を覚えることがある方
- ✅ 「年のせいだから」と痛みを放置してしまっている方
- ✅ 運動不足を感じているが、何から始めればよいかわからない方
- ✅ 階段を下りるときのほうが上りより痛みが強いと感じる方
行政書士の実務チップ

膝の痛みが日常生活に大きく影響している場合、公的な支援制度を活用できることがあります。知っておくと選択肢が広がりますよ。
- 介護保険制度(厚生労働省):変形性膝関節症などで歩行が困難になった場合、要介護・要支援認定を受けることで、手すりの設置工事(住宅改修給付)や訪問リハビリなどのサービスが利用できます。65歳以上の方が対象で、市区町村の窓口または地域包括支援センターに相談できます。
- 障害者手帳・身体障害者福祉法:関節機能の著しい低下が認定されると、補装具(サポーターなど)の費用助成が受けられる場合があります。主治医に相談し、市区町村の福祉窓口で申請内容を確認してみてください。
- 後期高齢者医療制度:75歳以上の方は後期高齢者医療制度が適用され、整形外科での診察やリハビリの自己負担が原則1割(所得に応じて異なる)になっています。定期的な受診のハードルが下がりますので、痛みが続く場合は早めに受診を検討しましょう。
「制度のことはよくわからない」という方は、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談すると、専門の相談員が一緒に整理してくれます。遠慮なく頼ってみてください。
膝と上手につきあいながら、歩き続けましょう

「膝が痛いから外出が減ってしまった」という方は少なくありません。でも、体を動かさないでいると筋力がさらに落ち、痛みが増すという悪循環に陥りやすいと言われています。
まずは今日、椅子に座って足を10回上げるだけでも構いません。靴を見直したり、サポーターを試してみたりする小さな一歩が、半年後の自分の膝を守ることにつながります。
痛みが強い、腫れが続くといった場合は、ご自身で判断せず整形外科を受診することをおすすめします。専門医の指示のもとでリハビリや治療を続けることで、日常生活の質を維持することが期待できます。
Aさんも、足上げ運動とサポーターの活用を始めて3か月後には「階段が少し楽になった」とおっしゃっていました。焦らず、自分のペースで続けてみてください。あなたの膝の調子が少しでも良くなることを願っています。
※免責事項:本記事の内容は一般的な健康情報の提供を目的としており、医学的な診断や治療を代用するものではありません。症状にご不安がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。効果や感じ方には個人差があります。